てんかんってどんな病気?
脳の神経の病気です。決して精神の病気ではありません。多くのてんかんでは、脳の神経に目に見えないキズがあり、そこから異常な信号が送られて、発作的に体の筋肉がけいれんします。てんかんの80%が15才までに発症します。成長発達・学校生活・就職や結婚などの病気以外の問題も一緒に考えていくのがてんかんの包括的治療です。
■てんかんの定義
種々の成因によってもたらせれる慢性の脳疾患であって、大脳ニューロンの過剰な発射から由来する反復性の発作(てんかん発作)を主徴とし、それに変異に富んだ臨床ならびに検査所見表出がともなう。(出典:WHO「てんかん辞典」より)
検査
CT・MRIで脳腫瘍・脳出血などの病気がないかをチェックします。脳波検査はてんかん診療の決め手です。脳からの異常な信号をキャッチします。当院では最新式のデジタル脳波計を使用しています。血液検査で薬の血中濃度や肝機能などのチェックをします。
治療
1.薬物治療
てんかん治療は
1.その人にあった薬を
2.多くなくかつ少なからず
3.規則的に
4.根気よく服用し続け
5.定期的に診察と検査を受けることです。
■てんかんの漢方治療
西洋薬の抗てんかん薬だけでは治療がうまくいかない場合、漢方薬を併用することでかなりうまくいくことがあります。てんかんの漢方治療の要点は次の3点です。
1.抗てんかん薬の副作用の軽減
2.増強、体質改善、風邪を引きにくくなれば発作も起こりにくくなる
3.漢方薬自体のもつ抗てんかん作用
2.外科治療
近年、てんかん外科が発達し、ある種のてんかんには脳外科的手術が有効なことがあります。
日常生活
普段の生活には、いくつか気をつけることがあります。薬を忘れないこと、睡眠不足や眠りすぎにならぬこと。しかし、適度の緊張はとてもよいことです。つまり、規則正しく、目標をもって元気に過ごすことが一番大切です。長いつきあいです。だからこそ、独りで悩まずに、古い考えにしばられないように、もし心配なことがあったら医師に、ご相談ください。
■てんかん外来は、院長の担当です。
日本てんかん協会、埼玉県支部代表として、てんかんの漢方治療を推進しています。また、地域での相談や講演会なども行っております。
てんかんに関してお困りの方は、院長またはてんかん協会へご相談ください。